呼吸が浅いけど病院では異常なし
普段から呼吸が浅かったり、少しの運動で息が切れる方がいらっしゃると思います。
運動不足?
肺の機能に問題がある?
実際に病院に行っても、特に呼吸器の異常が見当たらなかった。その原因についてお話したいと思っております。
呼吸ってどんな動きなの?
呼吸は肺が膨らむわけではありません。筋肉が肋骨を引き上げたり、下げたりすることで呼吸しています。
息を吸う時、肋骨の横側を取り巻く外肋間筋が肋骨前側を引き上げます。同時に横隔膜を引き下げます。これにより胸腔が広がり、空気が肺に吸い込まれます。
また、息を吐く時、肋骨全体に覆われた内肋間筋が肋骨を引き下げ、同時に横隔膜が収縮し引き上がります。それにより空気が押し出され口から出されます。
他にも呼吸を意識して息を吸ったり吐いたりするときに補助的に働く筋肉はありますが、主な動きは以上の通りです。
つまり、肋間筋と横隔膜の伸縮によって、呼吸をしているということです。
呼吸が浅い人によくある特徴
猫背になっている
カラダを後ろに反らす動きがつらいもしくは痛い人が特徴です。
骨盤後傾になると、腰椎の後ろに反れたカーブ(前弯)が浅いカーブになり猫背になります。猫背になると肋骨が下がった状態になります。内肋間筋が通常より収縮された状態にあるため、息を吸う時に外肋間筋が引き上がるんですが、内肋間筋を引き上げづらくなります。
こういう場合、努力呼吸(意識して強く呼吸をすること)をしない限り、呼吸が浅くなります。
巻き肩になっている
猫背になると、肩が前に行きます。この場合も肋骨は下がった状態になります。こういった方は腕を水平にして後ろに持っていくのがつらいです。
股関節のロックが原因
猫背や巻き肩など姿勢が悪いから頑張って背筋を伸ばせばいいのでは?
実は努力して背筋を伸ばしたとしても長く維持することは難しいはずです。
猫背や巻き肩は股関節屈筋群の筋肉ロックが主な原因です。
股関節屈筋群のロックが腰椎を前弯を減少させることで、頭の重心が前に移動します。頭の重さはボウリングの玉ほどですので、重心が前に移動すると、首が前に傾きます。上半身が前屈みになることで、肋骨が引き下げられ、肋骨の隙間は狭まり、内肋間筋は収縮した状態になります。
股関節屈筋群の筋肉ロックを解放することで、腰椎の前弯が元通りに改善されると、頭の重心は正中(本来の背骨を中心とした軸)に戻りやすくなります。
股関節が改善しても呼吸が浅い場合
①大胸筋や僧帽筋のロック
大胸筋や僧帽筋のロックが肋骨を上げたり下げたりする動きの妨げになる場合があります。特に巻き方の人は、大胸筋のロックが強いので改善が必要です。
②起立筋群や広背筋のロック
大腰筋など股関節のロックにより、腰椎の前弯が減少し猫背のようになります。そうなると起立筋群や広背筋に負荷がかかり筋肉がロックします。この場合、股関節屈筋群のロックを解除しても、背骨周りや背面の筋肉のロックが残っている可能性があります。
また、起立筋群のそばに吸気や呼気に関連する筋肉が存在します。長年猫背の方で、カラダを反らせるとき、背骨が真っ直ぐのまま後ろにいかない場合は背中側をゆるめる必要があります。
③肋間筋のロック
さらに長い期間前屈みの状態の方は、肋間筋そのものがロックしている可能性があります。股関節や背面の改善後、肋間筋をゆるめる必要があるため、改善には時間がかかります。
呼吸が浅くならないための予防
根本原因が改善された場合、以下のことに注意すると猫背などを予防し、呼吸が浅くなる状態を軽減できます。
①デスクワークの方は長時間座りっぱなしは避ける
長時間座りっぱなしの後、立ち上がる時に股関節屈筋群がロックしやすいです。1時間から1時間半くらいでトイレなどで離席して歩くことが重要です。
②ウォーキングなど適度な運動を行う
上記①の対策にも重なりますが、無理なく股関節を動かすことによって、ふくらはぎのポンプ運動や股関節を動かし、身体中の循環を安定させます。また、全く動かない時間を減らすことにより、静と動のギャップを減らし、筋肉のロックを軽減できます。
ただし、限界を超えるようなきつい運動はオススメしません。自分の楽にできる範囲が理想です。
③股関節が硬くなったらセルフケアを行う
忙しかった時や頑張った時は、筋肉を労ってあげるのも予防につながります。たまに股関節屈筋群を触って、硬く違和感がある場合、股関節周りのセルフケアを行ってみてはいかがでしょうか?
WEB上にミオンパシーセルフ整体で検索すれば、股関節のセルフケアを行うことができます。
また、オンライン整体でセルフ整体方法をマンツーマンで教えることもできます。ご希望の方は遠慮なくご相談ください。WEB予約も可能です。
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