ぎっくり腰がクセになる理由

魔女の一撃と言われるぎっくり腰…「ぎっくり腰はクセになるから、動かすのが怖い」と重いものを持つことや、立ち上がる動作などを控えることが多いでしょう。
根本的な箇所を適切に改善してれば、クセになることも「ぎっくり腰はもう治らないの?」と悩むこともなく日常を過ごせます。ぎっくり腰が起こるメカニズムと慢性化する理由と改善する方法をお話ししたいと思います。
ぎっくり腰とは?
腰の筋肉が傷ついて炎症を起こしている状態をぎっくり腰と言います。主にみなさんが腰と言われる箇所「腰方形筋」あたりに炎症と痛みを感じる方がほとんどでしょう。
炎症とは、筋肉など組織損傷による異常により、これ以上動かさないための警告と損傷部分の修復を行うための反応です。腰方形筋あたりに損傷などの炎症が伴うような強い負荷がかかり、ぎっくり腰のような痛みが発生するのです。ではなぜこのような急激な負荷が起こるのかを説明したいと思います。
ぎっくり腰が起こるメカニズム
①股関節屈筋群の筋肉が硬く縮まる
股関節への急激な負荷によって、股関節屈筋群の筋肉が拘縮し、徐々に股関節や周りの可動域が狭まります。
急激な負荷に関しては、強い負荷だけでなく、デスクワークでの長時間座りっぱなしでも起こります。
デスクワークでの腰痛の詳しい内容はこちらをご覧ください
股関節屈筋群の拘縮しても、いきなり痛みが出るわけではありません。自覚症状があっても腰がだるい、重い、全体的に動かしづらい程度です。
硬くなった筋肉は、健常な筋肉より伸びしろが少なくなり、徐々に筋肉が硬く縮まっていき、放っておくと股関節屈筋群の筋肉がほとんど伸びなくなります。
②背中の筋肉への負荷
伸びない股関節屈筋群は、腰椎や骨盤を通して、背面の筋肉…例えば、背中の筋肉である広背筋や起立筋、お尻の筋肉である大臀筋や中臀筋、ももの筋肉ハムストリングスやふくらはぎにある腓腹筋やヒラメ筋などに負荷がかかります。徐々に負荷がかかった背面の筋肉も硬く縮まってしまいます。この時点で腰に痛みを感じたり、張りなど違和感をおぼえたりします。
③背中の筋肉に急激な負荷がかかり炎症が起きる
股関節屈筋群の飽和状態(全体的に筋肉が硬く伸びない状態)になると、起きあがろうとするときに突然、股関節屈筋群が一気に拘縮して伸びなくなります。
それに気づかずさらに体を起こそうとすると、あらゆる筋肉が全く伸びない背中の筋肉に負荷がかかって、筋肉が傷つき炎症を起こす
ぎっくり腰が起きると、背中の筋肉に炎症が起き、炎症物質と痛みの化学物質が股関節屈筋群を刺激し、股関節の筋肉はさらに強く収縮する。
ぎっくり腰で全く動けなくなるのは、この股関節屈筋群の刺激による収縮によるものです。
ぎっくり腰がクセになる理由
ぎっくり腰は損傷している筋肉が修復することで炎症がおさまり、痛みも減少します。
炎症の痛みはなんとも言えないほどの激しい痛みであるため、炎症がおさまり、痛みの減少したら、「治った」と勘違いされる方が多いかと思います。
ただ、炎症が起きる前に徐々に硬くなった筋肉はそのままであるため、同じように無理に起こそうとすると再発し、同じ痛みを味わいます。
これが「ぎっくり腰がクセになる」ということです。
大事なのは、なぜぎっくり腰になったのか?を理解すること
ぎっくり腰のメカニズムでもお話した通り、股関節屈筋群が負荷により硬くなっていることから始まっています。
つまり、「股関節屈筋群の筋肉の拘縮」が根本的原因で、ぎっくり腰がクセになる原因でもあります。
股関節屈筋群の筋肉は大腰筋と腸骨筋、大腿筋膜張筋、腸脛靭帯、大腿直筋、縫工筋
これらの筋肉の拘縮を改善する必要があります。
ぎっくり腰になる場合、背中側も硬く縮まっているため、中臀筋や炎症の起きた腰方形筋など背面も改善する必要があります。
筋肉を改善するには、もんだり、引っ張ったりしても改善しません。
筋肉を守るために縮む指令を起こしている「筋紡錘」の異常信号をリセットすることで、本来の改善に繋がります。詳しくはMSRとはを参照願います。
ぎっくり腰で気をつけばければいけないこと
①痛みのある箇所を冷やしてはいけない
炎症が起きた時、損傷した細胞をマクロファージが捕食し、修復します。その際に熱を発生させます。もし、炎症を起こした箇所を冷やすと、マクロファージなどの作用が効率的な環境ではないため、修復が遅れてしまいます。
②急激な動きもダメだけど動かさないのもNG
筋肉への急激な負荷、極端な動きに問題があります。ゴロゴロ寝てるなど全く動かさないのはオススメしません。動かさない時間が多いと、普段の動きに対して、ギャップを感じるようになり、急激な負荷として筋肉が硬く縮まることもあります。
徐々に軽めにボチボチと可能な範囲で動かしていく方が動かさないよりも改善が早いとも言われます。
③食事を見直す
筋肉が硬くなりやすい原因の一つに「栄養バランスが悪い」場合があります。
特に筋肉が拘縮しやすい方や改善に時間がかる方は、筋細胞を動かすための栄養が偏っている人が多いです。
筋肉も細胞で作られたエネルギーで動いております。また、炎症への修復にはタンパク質やビタミン、ミネラル等が必要となります。
栄養消化吸収のために、食事の際によく噛んで、胃や腸の消化負担を減らすことも重要です。
筋肉の改善だけでなく生活習慣も見直すことで、スムーズな改善に繋がります。
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